麻雀業界日報(保管)

麻雀業界日報(2003~2005)の保管

江橋崇教授、「麻将」の由来で新仮説

日本健康麻将協会の公式サイトに、麻雀研究の泰斗、江橋崇先生(法政大学教授)の特別寄稿が2編公開されていた。1つは波多野乾一(榛原茂樹)と梅蘭芳とのかかわりについてであり、もう1つは、何故「マージャン」が中国で「麻将」と表記されるようになったのかについての新しい仮説である。

後者では、大変興味深い仮説が提示されているのだが、その前に基礎的な知識を整理しておきたい。

1.「麻雀」は「麻将」よりも古い表現
これはマージャンの歴史を知っている人にとっては常識と言ってよい。しかし何故「雀」が「将」になったのかは不明のままである。
2.「麻雀」の発音は「マーチャオ」もしくは「マージャオ」
中国には数多くの方言があるが、「雀」を「ジャン」と発音するところはないらしい。

つまり、議論点としては、A.「雀」が「将」になった理由B.「麻雀」の発音が「マーチャオ」から「マージャン」に変わった理由、という2つが存在するということである。
B.については、転訛(なまり)や方言といった自然発生的な変化を原因とするものが多かった。浅見了先生は、「麻雀」(マーチャオ)の別表記として「麻将」(マージャン)があり、そのため「麻雀」も「マージャン」と俗読みされるようになったのではないか、と推測している。
また「麻雀穀倉起源説」というトンデモくさい説では、江蘇省あたりの方言では「麻雀」を「マージャン」と発音していた、と主張されている。

今回の先生の仮説は、上記のA.に関するものである。先生は、「公将牌」というグループの名称から「将」の起こりを説いている。ここで詳しく書いてもかえって分かりにくくなるので、興味のある方は上記のページをご覧いただきたい。
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