麻雀業界日報(保管)

麻雀業界日報(2003~2005)の保管

『宇野千代展−書いた、恋した、生きた』(編・世田谷文学館)

東京世田谷区の世田谷文学館で現在開催中の「宇野千代展の図録。池袋ジュンク堂世田谷文学館特集コーナーで販売されていたので、麻雀牌の写真だけ立見した。A5判96ページ、定価1,000円。
「愛用の麻雀牌セット」と注がつけられた写真(カラー)が1/2ページ。三段の引き出しがついた裁縫箱ほどの木の箱の中に、手彫りの牌が並ぶ。一番下の段が開かれ、白い碁石が一子置かれている。特に言うこともない平凡な牌だが、愛用なればそんなものか。
ところで、『麻雀人国記』(灘麻太郎)の宇野千代の項によれば、彼女に麻雀を教えたのは画家・東郷青児となっている。WEBの別の年譜によれば、作家・広津和郎となっている。
いずれにせよ、宇野千代昭和9年3月の麻雀賭博取締によって逮捕された時、2人とも捕まっている。自伝エッセイ『生きていく私』にはその時の話が載っているらしいが、まだ読んだことはない。
いくつかの情報によれば、彼女は昭和9年に東郷と別れ、世田谷から引越ししたという。正確な日付が分からないが、この事件が契機になったのかもしれない。
…何だかまとまりのない記事になったが、自分の牌を持たない身では、所詮こんなものか。6月12日まで開催されている同展では、麻雀牌の実物が飾られているそうなので、昔の人の風韻を感じたい時は行ってみるのも面白い。
【参考】