麻雀業界日報(保管)

麻雀業界日報(2003~2005)の保管

みゆきそふと Ver2.23

思わず「いや,大満足」と呟いてしまうようなゲームがあったのでご紹介したい.
【概要】
Windows用の2D(平面)横シューティングゲーム.昨年6月公開のフリーソフト.「書道シューティング」と説明されているが,実は迫り来る麻雀牌を千点棒で打つ「麻雀シューティング」.謎を呼ぶプロローグ,脱力モノの音楽,リアルなドラマ&エピローグなど,作者の極私的心象風景が抜きがたく表れているが,ゲームそのものはきちんと作られており,満足度も高い.
【物語】
「それは寒い冬のことでした…」
主人公はひょんな事から麻雀にはまってしまい,雀荘に通い始める.迫り来る牌を打ち,闘い続けるその先にあるものは…
ゲームを起動すると,まずタイトルロールが現れる(下記画像).それと共にOP曲「Comhabitation Life(同棲生活)」が流れ出し,スペースキーでプロローグが始まる(そのまま待てば歌詞を知ることができる).


プロローグ
【ゲーム内容】
迫り来る麻雀牌を主人公が千点棒で打っていくもので,ごく普通のシューティング.牌に当たると点数が引かれ,25,000点持ちが全て無くなればゲームオーバー.制限時間(136フレーム)以内に飛ばなければ,ステージクリアーとなる.全11面.
各ステージにはそれぞれ敵の必殺技があり,編隊を組んで牌や点棒が飛んでくる.例えば

    • 「必殺端っこ集め」(端っこのシュンツ)
    • 「必殺裏ドラ期待」(王牌)
    • 「必殺一気通貫」(下記画像参照)

などであり,他にも「九種九牌」「テンパイ即リー」などがある.
必殺!一気通貫
【攻略】
どちらかといえば一発ネタのゲームだが,ちゃんと攻略ページもあり,以下の様な事が明らかになっている.

    • 画面下の方が牌幕が薄い
    • エンディングのBGMがいい.

個人的なプレイ経験を加えると,

    • 「必殺三色同順」はどれか1種類の牌を打てば消える.
    • 最終面の「九種九牌」は直前の主人公の位置を見て,そこに飛来してくる.

といったところである.
【感想】
牌をリーチ棒で打ち落とす.なんてことない内容だが,やり始めると最後まで行かずにはおれない.何故かと考えれば,一人の優しい麻雀打ちの心の軌跡が,牌との闘争を通じてみごとに表現されているからだろう.麻雀好きならば誰でも楽しめると思うが,特に

    • 今日はバイトの面接に行かなくては,と思いながらもつい麻雀店に足を踏み入れてしまったり
    • 打ちすぎて足がふらついているオヤジを「ああはなりたくないよな」と見下していたのに,気がつけば3度目の「マンリョー」をメンバーに怒鳴っていたり

…そういう経験がある人にオススメしたい.
急に難易度があがる9〜11面を駆け上り,エンディングまでたどり着いたとき,カタルシスが確かにある.それが仮初のもので,日常に何も影響を与えないとしても,いいじゃないか,麻雀打ちだもの.そんなゲームである.
【参考】