麻雀業界日報(保管)

麻雀業界日報(2003~2005)の保管

ドキュメント・ナウ「タイトルをねらうマージャンの女」

11月16日の1:25から1:55にかけて、TBS系列で放映されたドキュメント番組。崎見百合が進出した協会の雀王決定戦を中心に、OLと麻雀プロをかけもちする横山明香、プロ試験に合格したばかりの秦琴美、3人の女性プロの姿を追っている。以下視聴メモ。
【はじまり】

  • 水道橋「雀王」での決定戦の様子。揺れない心が信条・梶ヤン(梶本琢程プロ)を追っかける崎見百合プロの姿。決定戦の賞金は60万らしい。

【新人プロの1日】

  • 場面変わって渋谷の街へ。センター街を歩く女性、秦琴美プロ25歳。30人受験して合格者は10人、女性はそのうち2人だけ。
  • プロになると告げたところ両親に「やる気を見せてくれた」と喜ばれた彼女。テレビなどで見る先輩女性プロの活躍が契機になったらしい。
  • 旗の台「OYAGAA」での勤務風景。店長の田中智紗都プロいわく、女性が麻雀に参加することは店に大きなメリットがある、と。
  • 店がはけた後、なじみの店に合格の報告へ。相模原「みなみじゅうじ」の人に薦められてプロの道へ。右手の人差し指と中指の爪を切るのはプロの心構えらしい。

【女流トッププロの生活】

  • 次なる舞台は赤坂、タクシーから降りた崎見プロはまっすぐゲームセンターへ。アーケードネット麻雀「MJ2」でノルマをこなす。メーカーとの契約はお金と宣伝、彼女にとって二重のメリット。
  • お宅訪問その1、崎見プロの部屋。新戦術を著すべく、覇王カップの牌譜片手にパソコンと奮闘。
  • 週2回、町田の風の子でスーパーリーチ棒、もといゲスト対局。何かウリがないとプロとは呼べない、というのは同意だが、応援する人が多ければプロっていうのは疑問。じゃあ雀鬼はトッププロ?
  • 雀王決定戦初日、彼女は首位でターンする。それを応援する横山明香プロに番組の視線は移る。

【OLとプロの両立】

  • 飯田橋東南荘での女流雀王戦の様子。女流プロ30名が争う。横山プロは現在首位。
  • 普段はOLの彼女。会社では宝石のネット販売を一手に任されているらしい。
  • 採用試験の面接担当者の談話。最初から「麻雀プロと仕事とを両立できる会社を探しています」と明確に告げていたらしい。「ジャンプロだよ」と話題だったそうな。
  • 仕事とプロ、どちらか一方は必ず調子がいいと彼女。どっちかでいいの?と聞かれて調子の話とはぐらかす。
  • いいとん(飯田橋東風荘)でフリー打ち。ここではまって麻雀プロの道へ。
  • そして番組のハイライト?お宅訪問その2。女の子らしい部屋でベネ。料理する姿も披露、これは一体何の番組?でも可愛いから許す。
  • 「麻雀プロ一本で、とはまったく考えていない」「OLだけではつまらない、麻雀プロだけじゃ大変」。寂しい気もするが、地に足がついた発言。女性がこの世界に入るのがここまで一般的になったことを喜ぶべきなのだろう。

【週末は大忙し】

  • 週末は女性プロ4人で福井さかえのイベントへ。メイドコスプレの渡辺洋香プロ(最高位戦)。イベントでお客を呼べるとオーナーの話。
  • 週末はこういったイベントが全国各地で開かれるという。確実に女性の需要は高まっている。

【雀王決定戦のゆくえ】

  • 場面はクライマックス、雀王決定戦最終日の雀王へ肉薄。リードを広げる崎見プロ。
  • そこへ迫るは渦潮打法でおなじみ尾崎嘉紀プロ。最終戦最終局、親の連荘で逆転を図る。優勝を決めるあと1回のアガリが遠い崎見プロ、痛恨の放銃で尾崎プロの勝利。

白白四索四索四索一萬一萬一萬一筒一筒一筒九筒九筒 ロン九筒

【まだ次がある】

  • 初音舞プロと抱き合う崎見プロ。口惜しさは隠しようもない。見守っていた横山プロも悲しそう。
  • 場面はちょっと戻って「女流プロは仕事の面では優遇されているけど、まだまだ実力が認められていない。男の人にはプライドがあるみたいだし…」と横山プロの話。
  • 戦い終えて、雀王を出る女性プロ3人。崎見プロの目に涙はない。道は遠いが、これからもチャンスはある、とナレーションが入って終わり。

番組の基調は頑張る女性の応援で、好意的な捉えかた。麻雀プロ団体の複雑な事情に触れず、視点を絞った演出も成功している。大きな誤りもなく、大変出来のいい番組だった。これを見てプロを目指す女性がいるかもしれない。
あえて苦言を呈すれば、二人の女性の部屋が暗かったこと、女性の年齢を明記したことくらいか…我ながらオヤジくさい意見だ。
ところで気がかりなのは、この頃協会の公式サイト(http://www3.to/npm/)の更新が滞っていることだ。第3期の雀王決定戦の情報も、この番組の放映予定も、本来の更新ペースであれば普通に告知されていたはず。何か事情はあるのだろうが、復活が待たれる。
【参考】