麻雀業界日報(保管)

麻雀業界日報(2003~2005)の保管

中国の自動卓

今年の3月に中国・広州で"雀友杯"首届中日競技麻将精英対抗賽という大会が行われたらしい.日本から参加した人によるレポートを読んでいたら,中国の自動卓について触れられていた.やはり話題は「大きい」こと.レポートの画像を見ると分かるが,この大きさである.
この大会は「雀友」の名を冠しているので,マツオカが中国企業と合弁で設立した,「Zhejiang Matsuoka Machinery & Electronics Ltd」がその自動卓を提供していると思われる.調べたら企業ニュースの欄に日本の雑誌月刊プロ麻雀5月号」に紹介されたという記事があった.
写真などから判断すると,問題の自動卓は最新式「MUC-38A」.カタログには型番の詳細説明が載っている.それによれば,

  • M … コードネーム.「マツオカ」か「Mahjong」のMか.
  • U … 洗牌装置の種類.「O」は旧式,「A」は新式,「N」は「4つ口装置」(牌を積むための入り口が4つあるということ)と説明されているが,肝心の「U」については説明がない.とりあえず最新式のようだ.
  • C … 外枠の素材.「M」が木枠,「S」がプラスティック枠,「C」は本体と一体になっている型.
  • 38 … これが問題の牌のサイズ.縦が38ミリ.といってもピンと来ない方がほとんどだろうが,普通の牌の倍はある.
  • A … リリース番号.改良されたら「B」になる.

との事.この型の卓のサイズは記載がなかったが,同じ38ミリの牌を使った「MaS-38」のサイズは100×100センチ.一般的なオフィス机の横幅と一緒である.これでは牌をツモるのも大変で,「対面からツモる時はその度に腰を浮かせなければならなかった」というのもうなずける.
先ほどの「月刊プロ麻雀」の記事によれば,大会には遊戯史研究の第一人者,谷岡一郎教授も審査員として参加したらしい.まもなく設立されるという「日本麻雀学会」では,ぜひ「何故こんなに大きな自動卓を作ったのか」を解明してほしいものである.