麻雀業界日報(保管)

麻雀業界日報(2003~2005)の保管

灘麻太郎プロ,4コマを描く

昨日発売の雑誌「週刊ビッグコミックスピリッツ」の企画,"4コマ100連発"で日本プロ麻雀連盟会長の灘麻太郎プロが4コマを描いていた.
"4コマ100連発"はマンガ家のみならず各界の著名人にテーマに沿った4コママンガを描いてもらう企画.今週号では特別篇として「はじめての××」というテーマのもと,宇多田ヒカル,桜玉吉などが寄稿している.
プロのマンガはアガると不吉なことが起きるといわれている役満「九蓮宝灯(燈)」(チューレンポートー)を扱ったもの.サングラスにパーマ,豊かな白ひげをたくわえた灘プロと思しき人物も登場する.キャプチャー画像はこちらから(281KB).
とはいえ内容は特筆する事もなく,隣に載っているAV女優,笠木忍のマンガに負けている.何故かといえば,笠木のそれが,「AV女優が,純真だったデビュー前のエピソードを語る」という1つの王道パターンにのっとったものであるのに対し,灘はそういったお約束を持ち出さなかったためかと思われる.
麻雀マンガ界では,麻雀プロの過去,については一定のパターン・お約束が形成されている.思いつくまま挙げるだけでも,

  • 雀ゴロである親と共に(あるいは友に裏切られ一人で)全国を放浪
  • ベトナム戦争(アフガン戦争)帰り
  • 退屈な日常を送る大学生
  • ひきこもり

など.最後のひきこもりについては,灘プロが監修している同誌連載作品「ナイトクレイバー竜一」にも見られる.
それらの王道を使えば,容易に「はじめての〜」は作ることができた筈だ.それを用いず,あえて自分の言葉で表現しようとした意図は不明だが,そこにある種の抑制と含羞をみるべきか,あるいは全く反対の奔放さを見るべきか.業界人として考えさせられる作品であった.