木尾士目『げんしけん』2巻 (ISBN:4063211517)
講談社「アフタヌーン」に連載中.2002年12月号〜2003年5月号分を収録.作中に麻雀のシーンは出てこないが,作中作である「くじアン」(くじびきアンバランス)中に天才雀士が登場するということで紹介したい.以下未読の方は避けていただければ幸いである.
『げんしけん』はオタク系の大学サークルを巡る物語.多彩な登場人物の生きた描写が素晴らしく,人気も高いらしい.作中に架空のラブコメマンガ「くじびきアンバランス」が登場するが,その設定も綿密に構成されていることで知られている.
その「くじアン」中に天才雀士がいるという.断片的な情報しかないが,分かっている点は以下の通り.(参考1・参考2)
- なまえは「いづみ」.天才雀士らしい.右利き.
- 表の顔は別にあるらしい.
- 組の代打ちなどを行う.
- 胸のボリュームにややかける.
- 生徒会の副会長とは敵同士だが,認めあう部分がある.
- 対局中はゴーグルを装着する.それ以外でも身に着けている.
- 広島弁らしきものを話す.ただし作中作のサイドストーリーなので真偽は不明.
ゴーグルについては,PS用ゲーム「アイドル雀士R 雀ぐるプロジェクト」に登場するユニット「モーパイン」が装着しているが,寡聞にして他の例を聞かない.広島弁については,実際にそれを話しているというよりは,そういった性格のキャラクターとして描かれていることの一端を示すものと思われる.
得られた情報は限定的だが,「くじアン」の舞台である学園には「全ての決定がくじ引きで行われる」という,射幸心をくすぐる設定が施されている.麻雀のシーンも多く登場するに違いない.
「オタクの間では麻雀はメインストリームではないが認知されているのだろうか?」「『くじアン』の脱衣麻雀ゲームはあるのだろうか」など疑問はつきないが,ここでは素直に,メジャーマンガに麻雀の影が射したことを寿ぎたい.「麻雀はあるよ」「ここにあるよ」.
【参考】
- WalkersPlus内・木尾士目インタビュー: http://www.walkerplus.com/tokyo/20021220/bo1354_pkup.html
- 「アイドル雀士R 雀ぐるプロジェクト」: http://game.pccw.co.jp/jong-guru/page1_mopine.html
- 広島弁コンバーター「ヴァーチャル達川くん」: http://www.aurora.dti.ne.jp/~zumi/vtatsu/