麻雀業界日報(保管)

麻雀業界日報(2003~2005)の保管

『牌の魔術師 哲也』

正確には雑誌扱い書籍(画像参照).コンビニなどで販売されている廉価版で,294P・380円.同種のものとしては,今年の1月に発行された,神田たけ志『哲也』がある.いずれも出版元は竹書房.

  • 収録作品は以下の通り(目次掲載順).初出についてある程度目安があるものは<>に記した.
  • 高山和雅の作品は,最近まで「牌の魔術師」シリーズとして雑誌「近代麻雀オリジナル」に収録されていた.初出については裏づけを取っていないので,誤りなどあればご指摘願いたい.
  • いくつかの情報によれば,高山和雅は『奇想天覚』『電夢時空』などを描いていた人らしい.
  • 天獅子悦也の作品は,第1回阿佐田杯での笹木の闘牌とその後日譚を描いたもの.今の時点から眺めれば,どことなく傀(『むこうぶち』の主人公)に通じる部分がある.初出については,Micky氏の天獅子悦也公認ファンサイト,「セヴンスフリート」の情報に従った.
  • 笹木の闘牌については他にも誰かが描いていた気がする.スズキトモユ氏「見下げ果てた日々の企て」の01年7月の記録によれば,ほんまりう+仙郷博道の『天狼』(近代麻雀オリジナル2001年8月号)という作品があるが,それ以前にもあったような…情報求む.
  • ほんまりうの2作品は,氏の単行本『東一局五十二本場』からの再録.詳細については,RONA shun shin氏の浩瀚阿佐田哲也データベース「阿佐田党武大派データベース」に記載されている.
  • 福地誠の文章は,昭和40年代の麻雀ムーブメントの立役者としての阿佐田哲也を解説したもの.特に目新しい事実はないが,目が行き届いていて,優れた総括.

ところでこの形で作品が刊行された,という事は,単行本になる可能性が低いということだ.売れ行きを見て単行本化,という流れも考えられなくはないが,経験と照らし合わせると難しい.未読の方,入手したい方には早めの購入をオススメするものである.
【参考】