かどたひろし『麻雀創世記 打天使』4巻 (ISBN:481245915X)

2月27日発売,近代麻雀コミックス.恐らく去年の1月から6月ごろに「近代麻雀」に掲載された分を収録している.美麗な絵柄と大ゴマの多用で一定の評価を得ているが,同時に話の薄さ,「踏切麻雀」(カンカンと槓ばかりしている)と評される大味で都合のいい闘牌には批判も多い.
今回は２ちゃん麻雀板での「打天使のページあたり平均コマ数は2.66」というレス(http://gamble2.2ch.net/test/read.cgi/mj/1074243480/349)に触発され,この巻の平均コマ数,および各コマのページの出現回数を調べてみた.調査対象は第25〜32話の224ページ(全て1話28ページ×8)

1ページあたりのコマ数(各話別)

話数	総コマ数	コマ/ページ	見所
No.25	92	3.3	蛇の牌ヌード、和也金子組の賭場に乗り込み三倍満アガる。
No.26	96	3.4	和也快勝、レートアップ申し出、冬子×豪田対戦開始。
No.27	82	2.9	冬子×豪田小手調べ終了。常盤組組長にヒットマン放たれる
No.28	98	3.5	常盤組組長墓地にて襲撃される、和也倍満放銃
No.29	72	2.6	和也窮地に追いつめられるも敵のカラクリを見破り逆にリーチ。
No.30	82	2.9	冬子入浴シーン、和也最終勝利、冬子流れ弾に当たる。
No.31	92	3.3	冬子怪我を押して対局に、牌を見間違える。豪田故意に見逃して様子を見る。
No.32	82	2.9	冬子ややキレ戻る、豪田に三倍満放銃
合計	696	3.1

各コマ数ごとのページ数

ページのコマ数	出現回数
見開き	10
1コマ	23
2コマ	34
3コマ	64
4コマ	60
5コマ	30
6コマ	3
合計	224

上記表1の通り,1ページ当たりの平均コマ数は3.1だった.更に表2からは,一巻を通じて,7コマ以上入ったページがない,という事実が分かる.
そんな訳でほぼ予想通りの結果が出たわけだが,読んでいて気づいたのは「まとめて読めば,結構面白い」という事.連載当時は遅い進行に辟易していたが,読みやすさは抜群に優れている.この気軽に読めるところが人気に繋がるのだろう.
また各話28ページということは,連載に穴を開けていないことの証明でもある.大好評を得ることはまずないが,確実に掲載されている,雑誌に欠かせない作品であることがはっきりしたのではなかろうか.