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第29期最高位は尾崎公太

最高位戦のリーグ戦の覇者を決める最高位決定戦。その最終節が17日に行われ、尾崎公太プロが優勝、第29期最高位の座についた。公式サイト他からの情報(文中敬称略)。
計5節・20回戦で争われる決定戦の第4節(16回戦)までのポイント・順位は以下の通り。

    1. 宇野公介 +124.8
    2. 尾崎公太 ▲15.8
    3. 飯田正人 ▲48.0
    4. 村上淳  ▲64.0

      (最後まで3ポイント合っていないような気がするが、とりあえずおいとこう)

逃げ込みを図る宇野と、他の3人、特に昨年250ポイント差をひっくり返した飯田現最高位との戦いが予想されたが、ふたを開けてみると尾崎が4連勝。+180.9ポイントと他を寄せ付けない強さで、初めての最高位を獲得した。

尾崎公太・新最高位は1978年4月1日生まれの26歳。主な成績は第11期發王戦の準優勝で、初のビッグタイトルが団体最高の勲章となった。20代の最高位襲名は、第9期の金子正輝プロ以来、実に20年ぶりとのこと。勤務店はスリーファイブ新宿店(「月刊プロ麻雀」2004年9月号・「IDMC王座決定戦」観戦記からの情報)。
上記「IDMC王座決定戦」では、井出洋介(ミュー代表)・飯田に挑み、この時は飯田の前に苦杯をなめている。しかしそこでチャンピオンの戦い方を学び、大舞台で見事に雪辱したのかもしれない。
この6年ほど、最高位のタイトルは飯田・金子正輝・古久根英孝の3人で占められ、俗に「若手」と呼ばれた宇野・村上・尾崎らはなかなかその壁を打ち破ることができなかった。その意味で今回の勝利は、最高位戦の新たな時代の幕開けを告げるものになるだろう。
人づてに聞いた話では、尾崎は対局終了直後から人目をはばからず泣いていたという。筆者は、麻雀プロが自分の勝負だけを考えることをよしとしないが、その一途さ、麻雀にかける思いの純粋さが、停滞した現状を変える力になると信じたい。若き最高位の前途が幸いに満ちたものであることを願って、この記事を終えよう。おめでとうございます。
【参考】