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マガジン『哲也』連載終了

雑誌「週刊少年マガジン」に連載されていた麻雀マンガ『哲也〜雀聖と呼ばれた男』(星野泰視さいふうめい)が7日発売の2・3合併号で最終回を迎えた。1997年33号から始まり、7年半にわたる長期連載。まずは何より、お疲れ様でした、と読者*1から一言申しあげたい。

雀聖と呼ばれる作家・阿佐田哲也とその作品世界をモデルにした同作品の最終回は、ライバル・ドサ健との一騎打ちとその後日譚で締めくくられた。哲也が小説家を目指すところも予定通りで、円満な終了といってよさそうだ。
哲也最終回
同作品の麻雀マンガとしての評価は低く、実際の麻雀を無視した闘牌や表現のミス、ヒロイックな哲也像などへの反発が麻雀ファンの間では強い。個人的には、連載当初、クレジットに「阿佐田哲也」の文字がなかったのが今でも悪印象として残っている。
とはいえメジャー少年誌に麻雀マンガが長期掲載されたことの影響は大きい。戦術書やゲーム、アニメ、「哲也@東風荘」などの多彩なメディア展開、少年誌ならではの荒唐無稽で王道にのっとった話作りは、麻雀というゲームの大衆化に大いに貢献したと思われる。
自分の尊敬する麻雀打ち、It"s マジカルワイドのマジワー氏も、『哲也』で麻雀に興味をもってサイトを始め、麻雀サイトの歴史を塗り替える数々の伝説を残してきた。麻雀の間口を広げたという意味では、もっともっと評価されてよい作品である。
その意味で気になるのが、原作者・さいふうめいの次の活動である。彼が原作を手がけたマンガについて端的に感想を言えば、『バサラ』が×、『哲也』『賭博師梟』が○と◎、現在「近代麻雀オリジナル」に連載中の「空拳の瞬!」が▽といったところ。「さいふうめいは麻雀を知らない、ただのアサテツマニアではないか」という悪評を覆す豪快なヒットに期待して、この記事を終えたい。
【参考】

*1:あまり熱心ではなかったが