麻雀業界日報(保管)

麻雀業界日報(2003~2005)の保管

『風の三日月』1巻(かどたひろし+梶研吾、ISBN:4812461545)

4月7日ごろ発売、近代麻雀ミックス。定価580円。雑誌「近代麻雀」2004/11/1号〜2005/2/15号掲載分を収録(下図参照)。
風の三日月1巻
風牌(かぜ)を自在にあやつり、依頼を受けて敗者の恨みを晴らす代打ち「三日月」の物語。手の甲に傷を持ち、それが大きな謎につながっていくのだが、この巻ではまだサワリだけしか触れられていない。
敵は麻雀が強いというより、権力や財力をカサに来た傲慢な打ち方で勝ってきた人間が多く、その虚勢をいかにはがして転落せしめるかに重点が置かれているのが闘牌の特徴。
よって自ら勝ちに行くより、依頼人をアシストしたり、相手を乗せて自滅を誘うのが主な戦い方で、「風を操る」というテーマに沿った、かなり本格的なものに仕上がっている。
2ちゃん麻雀板では、同じ作者の「打天使」「威打天」といった、見かけは派手だが内容の薄い作品の印象が根強く残っており、評判はあまり高くない。
確かに主人公が並外れた強運であり、かつハッタリめいた打ち筋を随所に見せる点は前作と同じだが、原作がついたこともあって、物語としての強度は格段に上がっている。麻雀マンガに詳しくなりたい人であれば、押さえておきたい1冊である。
【参考】